検体測定室を薬局以外でやるなら知っておくべき3要点

eventの文字を赤ペンで書いている

検体測定室が、薬局以外の場所で開設できることは、ご承知だと思います。薬局内で行う場合と、地域のお祭りなど薬局以外の場所で行う場合とでは、勝手が違ってきますよね。今回は、その勝手の違う作業や項目の中から、知っておくと失敗回避できる 厳選3要点について、実績を交えてご紹介します。
薬局内で無事に開設するのは、当たり前。
例えば、地域の行政や、地域のテナントさんから 検体測定室の出張オファーを受けた時「不慣れなシーンも 失敗回避できるコツ」を備えておくのが、本記事の目的です。

健康フェアに追い風?受け取れる試薬納品場所とは

鉢に入った色とりどりの風船と、ホワイトボード、写真2枚は白衣男性と薬局の写真薬局では殆どの場合、店頭で販売する一般用医薬品や、調剤する医薬品を、薬局もしくは 医薬品販売業の許可をもつ場所で、医薬品卸から納品うけますよね。

では、あなたに質問です。
「 薬局から離れた場所でおこなう 健康フェアの一画で、検体測定室を開設するとき、試薬は、いつ、どこに、納品しますか?

多くの人が、予め薬局店舗へ納品…と、お答えかもしれません。でも次の理由から、多く余裕をもっての納品はお勧めしません。

  • 期限が短くなる
  • 冷所保存の試薬は場所をとる
  • 持ち運ぶのに手間(人員)が必要

これを一気に解決!平成30年(2018年)1月31日に、厚生労働省医政局地域医療計画課より 出された事務連絡「検体測定室に関するガイドラインに係る疑義解釈集(その2)の送付について」のうち、該当する一番最後にある質疑がこちら↓↓↓

試薬を検体測定室の設置場所に 直接納品することはできますか (抜粋)。

↓こちらは 厚生労働省ホームページ からの引用です。
お時間のない方は、下方の「失敗を招きやすい3Pointまでスクロールしてください↓


問6 健康フェア等のイベントで、期間を定めて検体測定室を開設する場合、試薬を検体測定室の設置場所に直接納品することはできますか。

 卸売販売業者等は、検体測定室に関するガイドラインに基づく届出を行っている事業者に対して検査を行うに当たり必要な医薬品を販売することができるため、事業者に対して確実に医薬品を授与できるのであればイベント時の検体測定室の設置場所であっても納品可能です。(参考) 検体測定室に関するガイドライン(抜粋)

第2 20 測定用機械器具等
測定用機械器具及び測定試薬については、薬事法に基づき承認されたものを使用するものとする。また、関係法令を遵守し、適切に保管・管理するものとする。


オレンジ背景にcheckの白文字、
この疑義解釈があっても、登録の販売先事業所に配送しか出来ないという理由で、卸売販売業者側ではNGとされてしまうこともあり。納品場所の可否は、業者に直接お願いしてみましょう。

失敗を招きやすい3Point

薬局以外のシーンで開設する際、いくつか注意点がありますが、その中でも特に気をつけたい3Pointを厳選!ここは外さずに準備されることをお勧めします。

温 度

白衣で笑顔の女性、人差し指、Point1私にとっては、夏でも冬でも、通年で「貼らないカイロ」が必須アイテム。夏以外のイベント会場は、手の冷たい人って本当に多いんだなぁ…と常に感じます。
手指が冷たい状態で穿刺すると、血液が出難いだけでなく、検体採取にかかる時間も必要となり、受検者さんに負担をかけ、不安にさせてしまうことがあります。

そして見落としがちな、薬局以外ならではのPointは、手の指先だけでなく、試薬と測定機器の温度にも 配慮が必要!!という点。

  • 測定機器の設置スペース※1
  • 朝一番の温度※2
  • 試薬の温度※3

【 Why?】
※1.測定機器は稼働すると 熱を帯びるものが多く、機器と機器との空間が狭いと、機器自体に熱がこもりやすくなります。機器は1台でも、設置スペースに 熱がこもりやすい環境は 要注意!メーカー提示の取扱い説明書に従い、適切な温度管理のできる設置スペースを、確保しましょう。
※2.特に、春と秋に開設時は見落としがちかもしれません。朝の冷え込みは意外に強いものです。測定機器自体の温度が適正温度環境にないと、測定機器が稼働してくれませんので、配慮しましょう。
※3.いざ、測ろうと思って試薬を開封してみたら、試薬自体の温度が低すぎて、測定Errorに!なんてことのない様、最低でも営業時間10分前には、最終的な試薬温度チェックをおすすめします。

導 線

白衣で笑顔の女性、人差し指、Point2おそらく、薬局以外で開催する際に、真っ先に悩むPointが「レイアウト(間取図)」ではないでしょうか。薬局内と違い、色んな視点から、導線を配慮しなければならないため、単に【机・椅子・測定機器・穿刺台・パーテーション】を配備するだけでスムーズにいくとは限りません。

どのように配備すべきかは、測定項目と目標測定者数、測定費用などの、条件で変わってきます。ですからここでは、どの条件でも「応用の利く」厳選3Pointをお伝えしておきますね。

  • 延長コード:3m以上を最低2本以上
  • 相談ブース:測定(穿刺)スペースとは別に
  • 受付台:小さくても測定&相談ブースとは別に

検体測定室内の構造設備は、当日、イベント会場に保健所の職員が現場立会確認にいらした際、チェックされるものの一つです。上記の配慮なく、当日に突然、レイアウト変更などを行うと最悪の場合、
「営業停止」
を受けてしまう可能性も否定できません。これをお読みの皆さんは、もう心得ていらっしゃるので大丈夫!

人 員

白衣で笑顔の女性、人差し指、Point3よく質問をうけるのですが「医療資格を持つスタッフだけが参加すればいい?」と。
答えは即答で、NOです!是非とも大切にして頂きたいこと、それが3つめのPoint。
専門性を活かした人員配置
イベントなどで開設する場合、多くの測定希望者が 一気に押し寄せたり、検体測定とは関係ない質疑応答を うけることも多々あります。待たれている時間や、測定後の対応など、お客様は勿論、開設側スタッフも、より充実した素敵なお時間を過ごせるよう、色々な専門分野の方との連携をおすすめします。

以下は連携におすすめの、薬剤師と医療事務以外の一例です。

  • 登録販売者
  • サプリメントアドバイザー
  • ケアマネージャー
  • 介護福祉士
  • 栄養士
  • 料理研究家
  • 看護師
  • 理学療法士
  • 臨床検査技師

必ずしも、資格保有にこだわらず、ガイドライン遵守の上でおこなえる、お客様にとって有意義なご提案ができるような環境を整えられたら、素晴らしいと思います。他とも差別化になりますし、何よりも活気がでて、開設側スタッフも楽しく過ごせるのではないでしょうか。
特に医療事務さんは、薬局内では患者様と薬剤師をつなぐ大事な存在であるにも関わらず、通常の薬局業務では、患者様と接する時間が多く無いように感じます。
検体測定室内の待ち時間などをきっかけに、コミュニケーションをとり関係性を育むシーンに活用頂けたら、素敵なことと思います。

まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございます。そして、あなたは、もうお気づきでしょう。
私が最も大切にしているPointの根幹は、いかに開設側スタッフが、楽しい成功体験を積めるかどうか です。
当日の手間や、準備・導線配慮は「初回だから仕方ない、知らなかったから仕方ない」それで片付けてしまうと、せっかく頑張ってくれたスタッフの方々の気持ちに、大きな差が出てしまいます。

「仕方ない」とよく呟かれるお悩みを抑えておけば、きっと、予想しうるスタッフ疲弊は、回避できる筈 です。

お読みくださった方々が、この記事を参考に、予想しうるトラブルにつまづくことなく、素敵な成功体験を積まれることを、心から祈っております。

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